日本ユニテック
         
トップページ 会社案内 事業内容 採用情報 サイトマップ
スストーレ腐食試験成績書及び調査報告書
東京都立産業技術研究センター 成績書
依頼者: 日本ユニテック株式会社
住所: 東京都品川区西中延1-4-10
依頼品: 酸化防止剤
依頼事項:
  • 銅管の腐食試験(7日間72時間)
  • 溶接銅管表面の元素分析(EPMA分析)酸化防止剤使用品と未使用品
  • 腐食試験前後の表面観察写真
平成7年2月2日付で依頼を受けた上記の試験、測定、分析の成蹟は、下記のとおりである。
平成7年3月10日
東京都立工業技術センター所長 大 友 清 光
1.腐食試験条件
  • 試験方:純銅板
  • 試験片前処理:酸化防止剤噴霧品と未噴霧品の2種類
  • 試験溶液;市水(都立工業技術センター内市水)
  • 試験温度:室温
  • 試験期間:72時間
  • その他:溶液のかく半なし、大気開放、浸漬試験
2.腐食試験結果
腐食試験前重量(g) 腐食試験後重量(g) 重量変化(mg) 表 面 積 腐 食 量
酸化防止剤噴霧銅板
4.4634
4.4630
0.4
0.347
140.2
酸化防止剤未噴霧銅板
4.5085
4.5080
0.5
0.347
175.3

※表面積単位:デシ平方メートル 腐食量単位:mg/デシ平方メートル/year

1.銅管内部外観写真
酸化防止材未使用    酸化防止剤使用
酸化防止剤未使用         酸化防止剤使用
2.表面元素分析結果

表面元素分析結果2

表面元素分析結果

腐食試験
3.1試験条件

試験片:酸化防止剤使用溶接銅管
試験溶液:22ut%CH3OH+66wt%C2H5OH+12wt%H3BO3
溶液温度:室温
試験期間:7日間
その他:溶液のかく拌なし、密閉 試験結果

腐食試験前後重量変化
腐食試験前重量 :  51.1239g
腐食試験後重量:   51.1009g
重量変化:        -23.0mg

3.2腐食試験結果(試験前後外観写真)
腐食試験前     腐食試験後
腐食試験前             腐食試験後
住友金属テクノロジー株式会社 鹿島事業部技術室  銅管腐食調査報告書
1.緒言
エアーテックジャパン株式会社殿より銅管の腐食調査のご依頼があり、その調査結果を報告する。

2.供試材
    A.鋼管  酸化防止剤使用
    B.銅管  酸化防止剤使用無し
      供試材AにはC1220T-1/2H(JIS H 3300)と印字されているのが読み取れる.
      供試材A、Bとも溶接による接続部が含まれており、96.4.1以降試験依頼まで通水されたものである.

3.調査項目

  1. 鋼管外観写真(供試材A、B)
  2. 鋼管内面写真(供試材A、B)
  3. 鋼管内面・断面ミクロ組織写真(供試材A、B)
  4. SEM(走査型電子顧微鏡)-EDX(エネルギー分散型検出器)による鋼管内面の定性分析

4.調査結果

1.鋼管外観写真

  • 下記に銅管外観写真(供拭材A、B)を示す。
  • 外観的には供試材A、Bとも大きな差異はない。

2.綱管内面写真

  • 下記に鋼管内面写真(供試材A、B)を示す。
  • 供試材A(酸化防止剤使用)は供拭材B(酸化防止剤使用無し)と比較して、溶接部近傍に黒色変色部がない。

3.銅管内面・断面ミクロ組織写真(供試材A、B)

  • 写真2、3に鋼管内面(通水部)・断面ミクロ組織写真(×100、×400 供試材A、B)を示す.なお試料採取位置は鋼管のストレート部である。
  • 組織的には供試材A、Bとも差異はない.

4.鋼管内面のSEM-EDXによる定性分析

  • 下記に図表にて鋼管内面のSEM-EDXによる定性分析結果(供試材A、B)を示す。
  • 供試材A、Bとも主として銅元素が検出されており、SEM-EDXでは特に差異は無いと考えられる。

V.まとめ

今回の調査結果をまとめると以下の通りになる.

  1. 鋼管外観写真、鋼管内面・断面ミクロ組織写真、鋼管内面のSEM-EDXによる定性分析結果では供試材A、Bの差異は認められない.
  2. 銅管内面写真では、供試材Aでは溶接部近傍での黒色変色部は認められないが、供試材Bでは溶接部近傍での黒色変色部が認められる.ただしその原因については、今回の試験内容からは推定出来ていない。

1.鋼管外観写真
下記に銅管外観写真(供拭材A、B)を示す。

鋼管外観写真

2.綱管内面写真
下記に鋼管内面写真(供試材A、B)を示す。

鋼管内面
酸化剤使用
酸化剤使用
酸化剤使用無し
銅管内面・断面ミクロ組織写真(供試材A、B)
銅管内部ミクロ組織
鋼管内面のSEM-EDXによる定性分析表
酸化防止使用
酸化防止使用
酸化防止使用無し
『住友金属テクノロジー(株)スストーレ2・3調査報告書の説明』
  1. 試供材(JIS規格銅管)
  • スストーレ2・3使用の溶接銅管と未使用の溶接銅管共に溶接後4ケ月経過した後の調査テストである
  1. 調査は外観腐食だけでなく、断面切断によるSEMテストも実行している
電子顕微鏡検査確認においてスストーレ2・3使用の銅管に腐食は見当たらないという事です
住友金属テクノロジー株式会社 鹿島事業部技術室 酸化ホウ素粒度および溶解度測定結果
酸化ホウ素粒度および溶解度測定結果

1.供試材

  • 酸化ホウ素:800℃以上の高温で燃焼させた無水酸化ホウ素
  • 液 体:エステル系コンプレッサーオイル

2.調査方法

(1).粒度分布測定

測定装置:島津SALD-3000S
溶  剤:ヘキサン

(2)コンプレサーオイル中のB分析
1.酸化ホウ素500gを30mlのオイルに投入
2.混入した溶液を激しく攪拌し、その後10日放置
3.溶液の上澄を採取し、有機用メンブランフィルターで強制ろ過
  (ろ過は、3μmおよぴ1μmフィルターを使用)
4.原子吸光光度法にて溶液中のBを分析

3.分析椿果

(1)粒度分布測定結果
   測定結果を図1~2,表1に示す
表1 酸化ホウ素粒度分布測定結果(単位:%)
粒径mum +250 ~200 ~150 ~100 ~75 ~50 ~30 ~20 ~10 -10
0 0.1 0.3 7.2 18.8 40.9 22.9 6.3 2.2 0.3
*平均粒径:57.5mum
(2)溶解度測定結果
  分析結果は、表2の通りである。
  オイル溶液を分析した結果、微量ではあるが、上澄み液およびろ過溶液中にBが含まれる。
表2 オイル中のB分析結果
酸化ホウ素溶解オイル中のB分析値
B分析値
B2O3換算量
オイル原液のB分析値g/g=PPm
上澄み液
60
0.0191
0
3mumフィルター
53
0.0169
0
1mumフィルター
40
0.0127
0

4.確認調査

酸化ホウ素を混入したオイル中にBが検出されたので、その存在形態を確認する
ため、次の調査を行った。

(A)酸化ホウ素溶解オイル中の微粒子の測定

オイル中にBの存在が確認されたので、微小な粒子の混入がないかの確認調査を行った。
測定法:酸化ホウ素粒度測定と同一方法で測定(検出可能最小径0.08m)
結 果:粒子測定機の検出能の範囲内では、微粒子は検出されない。
使用溶媒:ヘキサン

(B)オイル中の水分分析結果

オイル中のBがオイル中の水分に溶解していることも考えられるので、オイル中の水分を分析し、
オイル中の水分に溶解しているBを推定した。
オイル中の水分分析結果:水分157ppm
オイル中の水分に溶解するB量:157pp皿×1.1/100=1.7ppm
(酸化ホウ素の溶解度:1.1g/100g水(0℃)---理化学辞典)
この量は、オイル中で分析されたB量から見ると極少ない。(1.7<<40~60ppm)

(C)B2O3粒子のSEM観察結果

B2O3粒子をSEM観察した結果を写真1に示す.SEM観察結果からB2O3粒子は、径数十mであるが、
表面は微細な凹凸があるようにみえる。
以上の結果、B2O3を混入したオイルのオイルから得られたB分析結果は、B2O3オイル中にわずかに
溶解するが、微細B2O3粒子がわずかに浮遊していると考えられるがその存在形態は不明である.

5.まとめ

酸化ホウ素の粒度測定およびエステル系コンプレサーオイルヘの溶解度を調査した結果をまとめると
次の通りである。
 
  1. 酸化ホウ素の粒度は平均径57・5 mで径10m以下は0.3%と非常に少ない。
  2. 酸化ホウ素をオイルと混合した場合、上澄み液から、40~60ppmのBが検出された。このBは溶解によるものか、懸濁によるものかは判然としない。なお、オイル中の水分に溶解したB量は、非常に少ないと推定される。
 
試験
試験
[参考]

1.自動車用ブレーキフルード

ブレーキフルードのDOT4,DOT5には溶剤としてホウ酸エステル類が粘度調整,沸点調整,ゴムの膨潤性確保などの目的のため混合されている。
DOT4オイル中のB分析結果:4100ppm(当社で分析)(=4100g/g=0.41%)
B2O3量換算=(0.41%×(70/22))=1.3%

2.B2O3のエステル溶解度文献調査

文献など調査したが、溶解度は示されていない.また エステル溶液の溶解に関する記述はない。
(溶解するとも、溶解しないとも書いてない。〉
[文献調査内容〕(酸化ホウ素の溶解に関する記述)
 吸湿性がある.溶解度は1.1g/100g水、酸,アルカリ,エチレングリコールなどに可溶。
〈理化学辞典)
 水に徐々に溶けて、ホウ酸となり、エチルアルコールまたはグリセリンに溶ける。
(14100の化学商品)
 水と徐々に反応しホウ酸を生じる.湿った空気の存在下で金属を侵す。
(ICSC国際化学物質安全性カード)
 ホウ酸は、水に可溶3.99g/100g(20℃)

3.今回の調査結果から、B成分が分析されているが、仮に溶解していると仮定しても、微量であるため

 オイルの物性変化
 オイルのコンプレッサーなどの機械類への影響
 などは、どのような試験をしても差が出ないと考えられる。

4.自動車ブレーキフルードでも

ホウ酸エステル類が使用されていることをみるとオイルの性状変化、腐食性など問題ないものと考えられる。(ブレーキフルードは、今回のオイルのB溶解量に比べると非常に高濃度である。)